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家の軒下や庭の木に、大きな蜂の巣が残っているのを見つけたことはありませんか?「冬なら蜂がいないから大丈夫」と思われがちですが、種類によっては冬でも活動していたり、巣の中に危険が潜んでいたりすることもあります。
本記事では、冬の蜂の巣の状態や、安全な撤去時期・方法について詳しく解説します。

日本に生息する多くの蜂(特にスズメバチやアシナガバチ)は、冬になると活動を停止します。変温動物である蜂は、気温が15度を下回ると動きが鈍くなり、10度を下回ると飛ぶためのエネルギーを維持できなくなります。厳しい冬の寒さは彼らににとって代謝を維持できなくなることを意味し、最終的には生命活動を維持できず死に至ります。
スズメバチやアシナガバチの場合、冬に巣が空っぽになる理由は主に2つの生態的なサイクルにあります。
春から夏にかけて巣を支えてきた働き蜂や、繁殖のために生まれたオス蜂は、冬を越すための体力がありません。冬が近づき餌となる昆虫が減少するにつれ、寒さと飢えによって全ての個体が巣の内外でその一生を終えます。
秋に誕生し交尾を終えた新しい女王蜂だけが、唯一生き残る権利を持ちます。彼女たちは古い巣を捨て、より断熱性が高く外敵に見つかりにくい場所(朽ち木の中、倒木の下、土の中など)へと移動して、春まで深い眠り(休眠)につきます。したがって、冬に残された巣は主を失った「もぬけの殻」となり、古い巣が翌年に再利用されることはありません。
「どうせ空なら放っておけばいい」と思うかもしれませんが、放置には特有の二次被害や安全上のリスクが伴います。
巣の内部には幼虫の食べ残しや繭(まゆ)、死骸などの有機物が残っています。これがゴキブリ、クモ、あるいは衣類を食い荒らす「ヒメマルカツオブシムシ」といった害虫を引き寄せる格好の餌場となります。また、巣の断熱性の高い構造は、これらの害虫にとって快適な越冬場所にもなり得ます。
蜂の巣は泥や樹皮を練り合わせた紙のような素材でできています。冬の雨や雪を吸収すると巣は急激に重量を増し、素材そのものの劣化も進んで脆くなります。そのまま強風に煽られると、屋根や壁などの建材を傷つけたり、通行人の上に突然落下して思わぬ事故や怪我を招く危険性があります。

11月下旬〜12月ごろには、次世代を担う新しい女王蜂が巣を離れ、朽ち木や土の中へと旅立っていきます。主を失った巣に残された働き蜂たちは、寒さで動けなくなり、徐々に寿命を終えます。冬の巣は基本的に「空」の状態ですが、稀に**「越冬し損ねた働き蜂」や「死にきれなかった個体」**が巣の深部に留まっていることがあります。彼らはたとえ寿命間近であっても、外敵から巣を守ろうとする本能だけは残っており、不用意に触ると反射的に刺してくる恐れがあるため、素手で触ることは厳禁です。
スズメバチよりも生態サイクルが早く、10月〜11月ごろには一足先にその年の活動を終了します。冬場に見かけるシャワーヘッドのような形のアシナガバチの巣は、ほぼ100%空の状態です。巣が開放的で構造がシンプルなため、中を確認しやすいのも特徴ですが、再利用されることはないため、冬の間に除去してしまって問題ありません。
ミツバチは冬でも「空」にならず、同じ巣で生活し続けます。 他のハチと大きく異なるのは、女王蜂と数千から数万匹の働き蜂が一緒に越冬する点です。彼女たちは巣の中で身を寄せ合って「蜂球(ほうきゅう)」という巨大な塊を作り、羽の付け根にある筋肉を細かく震わせることで熱を発生させます。このエネルギー消費によって、たとえ外が氷点下でも巣内は30度近くの高温に保たれています。蓄えた蜂蜜を栄養源として活動し続けているため、冬でも刺激を与えると一斉に飛び出してきて攻撃される危険があり、自分での撤去は絶対に避けるべきです。

スズメバチ・アシナガバチの巣であれば、12月〜2月が年間で最も安全な撤去時期です。この時期を逃すと、3月以降には冬眠から目覚めた新女王蜂が活動を再開し、再び巣作りを始めてしまうリスクが高まります。
働き蜂が全滅しているか、残っていても寒さで麻痺状態にあるため、集団で襲われるリスクが物理的にほぼ解消されています。
庭木の中などに作られた巣は、冬になると木の葉が完全に落ちるため、夏場には見えなかった死角にある巣も発見しやすくなります。早めに発見して除去することで、来シーズンの被害を未然に防げます。
寒冷地では気温の低下が急激なため、10月末から11月にはすでにほとんどの蜂が活動を終えています。雪深くなる前に撤去するのが理想ですが、雪の中に埋まってしまった巣は、無理に掘り起こさず春先の雪解けを待ってから対処する方が安全です。ただし、暖かくなる4月末ごろからは再び活動が始まるため、3月から4月の雪解け直後が「活動再開前のラストチャンス」となります。
前述の通り、彼らは巣の中で集団で暖を取りながら「生きている」ため、冬であっても防衛本能は健在です。
冬の最中であっても、気温が15度を超えるような暖かい日が数日続くと、奇跡的に生き延びた働き蜂や冬眠場所を探しあぐねている個体が一時的に活発に動き出すことがあります。作業当日の気温は必ずチェックしましょう。

以下の条件をすべて満たしている場合に限り、冬場のDIY撤去を検討できます。一つでも不安がある場合は、無理をせずプロの判断を仰ぎましょう。
ミツバチではなく、スズメバチかアシナガバチの古い巣であること。
数分間観察しても、巣の出入り口や周囲に蜂の動きが全く見られないこと。
梯子を使わず地面から届く場所、または平坦な場所で安定して脚立が立てられる場所であること。
バレーボール大以上のサイズになると、内部に空洞が多く、不測の事態(残党の存在など)に対応しにくくなります。
「蜂はいないはず」という前提であっても、不意の事故を防ぐための装備は必須です。
蜂の針が届かないよう、生地が厚いデニムや作業着を着用し、さらに上にレインコートなどを重ねると滑りやすくなり、万が一の際も刺されにくくなります。
隙間から蜂が侵入しないよう、手首や足首はテープなどで絞っておくのが理想的です。
顔周り、特に目を守るための準備を怠らないでください。
蜂が完全に動けなくなる早朝、または気温が最も下がる夜間に行います。
巣の出入り口付近から、まず殺虫剤を数秒間吹き込みます。この際、内部から羽音が聞こえないかを注意深く聞き取ります。
殺虫剤の効果を確認したら、長めの棒や高枝切りバサミなどを使用して、巣を慎重に落とします。
落とした巣をゴミ袋に入れる際も、素手で掴んではいけません。蜂の死骸の針には、たとえ死後であっても毒や反射的に刺さる性質が残っています。トングなどを使用し、厚手のゴミ袋を二重にして密閉し、自治体の指定する燃えるゴミとして処分してください。

プロは単に巣を取るだけでなく、専門的な視点からリスクを排除してくれます。
2階の軒先、屋根裏、床下といった、転落や怪我のリスクが高い場所は、冬であってもプロの機材と経験に頼るべきです。
越冬中のミツバチは数も多く、非常に粘り強い攻撃を仕掛けてきます。これを安全に処理するにはプロの技術が必要です。
冬場の撤去費用は、蜂が活発な夏場(数万円〜)に比べて安く設定されていることが多いです。これは「危険手当」的な側面が減るためです。
5,000円〜15,000円程度。
基本料金 + 出張費 + 廃棄物処理費。業者によっては「冬限定の清掃キャンペーン」を行っていることもあります。
冬場は業者の閑散期にあたるため、丁寧な説明やリーズナブルな提案をしてくれる優良業者を見つけやすい時期でもあります。
蜂は翌年も同じ場所に巣を作る傾向があるため、撤去と同時に「忌避剤(きひざい)」の散布を依頼しましょう。プロ仕様の薬剤は持続性が高く、春先の女王蜂の飛来を効果的に抑えてくれます。
冬の蜂の巣対策は、12月から2月の閑散期に行うのが最も安全で効果的です。スズメバチやアシナガバチの働き蜂は冬には死滅しているため、刺されるリスクを最小限に抑えつつ、春先の新たな巣作りを未然に防ぐことができます。一方で、空に見える巣を放置すると害虫の温床になったり落下事故の原因になったりするため早めの撤去が推奨されますが、冬でも活動し続けるミツバチには細心の注意が必要です。高所作業やハチの種類の判別に不安がある場合は決して無理をせず、専門業者に相談して安全を確保することが、安心して春を迎えるための最善策となります。
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